Project/Area Number |
10874054
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
野口 悟 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (70180718)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥田 喜一 大阪府立大学, 工学部, 教授 (50028205)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 多重極限環境 / 強磁場 / 高圧 / 極低温 / クランプセルマグネット |
Research Abstract |
超強磁場、超高圧、超低温の多重極限環境の創製には大がかりな装置と、多額の費用を要するが、多重極限の妙味はむしろその組み合わせにある。そこで、本研究においては大がかりな装置、多額な費用を必要としない範囲、即ち、強磁場(40T)、高圧(1GPa)、極低温(0.5K)のミニ多重極限の創製を目指した。この際の基本的なアイデアは、小型の高圧クランプセル内にミニパルスコイルを導入した小型高圧クランプセルマグネット(1GPa、10T)の開発であり、昨年度から本年度にかけて、これの設計、制作を試みた。試料空間を直径2φ、長さ2mmの円筒形に設定し、外径4φ、内径3φ、長さ6mmの空間に0.12φの銅線200回巻のコイルを巻き、これに最大280Aのパルス電流を印加する。この際、3mFの電解コンデンサを用いれば、200V充電で、パルス幅1.5ms、最大磁場10Tが得られる。これを既設の30Tマグネットと同期して発生させることで40Tの磁場が得られる。実際には、ミニコイルは液体ヘリウムで冷却しているが、パルス電流印加時の発熱による電気抵抗の上昇が大きく、十分な磁場が得られなかった。また、高圧セルに関しては、特にセル内にリード線を導入する部分の製作が難しく、所定の圧力に達していない。一方、3Heを用いた極低温環境は0.6Kの温度が得られており、これにより、現時点では、磁場30テスラ、温度0.6Kの環境下で、磁化測定が可能となった。今後も、技術的問題を一つずつ解決していき、当初の目標の達成を目指す。
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