海洋生物中に存在する一重項酸素消去・生成化合物の探索と構造解析
Project/Area Number |
10876046
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fisheries chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平田 孝 京都大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (40273495)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 活性酸素 / フリーラジカル / 一重項酸素 / スサビノリ / スピルリナ / 紅藻 / シアノバクテリア / シングレットオキシジャン / 藻類 |
Research Abstract |
本研究の目的は、海洋生物中に存在する一重項酸素の消去・生成化合物を見いだし、その特性を明らかにすることである。また、一重項酸素消去・生成物質の活性を検討する場合、その特性評価は他種の活性酸素例えばラジカルい対する評価と同様な手法で行えることから、アルキルラジカルに対する消去活性物質についても検討した。 昨年度に紅藻(スサビノリ)の高分子画分に一重項酸素消去活性があることが分かったので、各種カラムクロマトグラフィーで活性画分の精製を進めた。フィコシアニン(PC)、フィコエリスリン(PE)に顕著な活性を認めた。また、可視光照射下で一重項酸素を発生した。すなわち、PC、PEは一重項酸素を消去・発生する活性をともに有していた。消去活性は化学的消去活性であった。さらに、水溶性ラジカル発生剤(AAPH)によるリノール酸の酸化抑制効果を調べた結果、PC,PEに強い抑制効果を認めた。この結果が、PC,PEのどのような構造に由来するか検討するため、スピルリナSpirulina platensisより抽出したPCからフィコシアノビリン(PCB)を調製し、その抗酸化活性を数種の抗酸化性ファイトケミカルと比較したところ、PCBは酸化を効果的に抑制し、その活性の強さはケラセチン、コーヒー酸、クロロゲン酸などのファイトケミカルに匹敵した。おそらく,PC,PEの抗酸化性はそのクロモフォアに存在すると思われる。一方、PCBの酸化抑制作用は誘導期以後にはほとんど認められなかった。これは捕捉可能なラジカル数が他の抗酸化性化合物と比べて少ないためと推察された。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)