Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 耕治 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (00229303)
文珠四郎 秀昭 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80191071)
尾関 徹 兵庫教育大学, 教育学部, 助教授 (70152494)
小川 信明 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (80169193)
大堺 利行 神戸大学, 理学部, 助教授 (00194118)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Research Abstract |
環境問題,生物工学,新技術創成など,歴史的に見て,今日ほど工学・自然科学が社会的に重要となり,それらに対する早急な対応が求められている時代はない.分析化学はこのような要求に対して大きく貢献することが期待されている.新原理に基づく分析装置やコンピュータ支援の分析装置により,従来の方法に比べて,はるかに微量・迅速・膨大な物質の定性・定量を可能にして自然現象の理解や生産現場での問題解決に役立ってきた.このような分析技術は半導体産業・新薬開発から環境分析や犯罪捜査に至るまで様々の分野で裏方として役立っている.しかし,分析化学を包括的に理解しようとする時,先端的な分析装置の開発とともに,分析方法の適用限界や問題点を見直し,研究対象を深く理解したうえでの方法論の改善も必要とされている.これらに関して以下のような検討を行なった. 例えば,環境問題の一つである酸性雨は社会的観点から関心を呼んでいるが,実際に測定現場で用いられているpHメーターは,超低電導率の雨水試料のように,その適用限界を無視して用いられていることが多々あることがわかった. またX線を用いた新原理の分析方法を数多く提案し,それぞれの分析方法や,産業上・自然科学上の要求などが相互に刺激し合ってさらに新しい原理の分析方法が誕生する可能性を開いた. 本研究では,学際的に発展してきた分析化学の方法論をより発展させる(何をはかる?)と同時に新原理の化学分析方法を開発する(どうはかる?)ために,様々な境界領域を専門とする研究者から多角的な要求や提案を聞く場を設定し,分析化学の方法論の限界克服・問題点の解明・新原理の発見を目指して,新たな可能性を追求した. 研究成果は,この夏,丸善から大学生用副読本として出版予定となっている.
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