Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2011: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
種子タンパク質は,人類にとっては食料や飼料として不可欠のものであり,人類が必要とするタンパク質のおよそ70%は直接的又は間接的に種子から得ていると言われている.種子のタンパク質は粗面小胞体で合成された後,前駆体の状態で液胞へと輸送され,そこで成熟型へとプロセスされる.しかしながら,種子タンパク質の液胞輸送経路や集積に関する詳細な分子機構の解明は進んでいない.本研究では,申請者のグループが確立した種子タンパク質輸送の突然変異体gfs(green fluorescent seed)のプールの網羅的解析を行うことにより,植物特有の液胞輸送経路の発見とともに,液胞選別輸送の高次機能への役割を明らかにすることを目指している.平成23年度に得られた成果は下記の通りである. 1. シロイヌナズナ液胞選別輸送変異体(gfs12)の原因遺伝子産物GFS12は,kinaseドメインをもつ機能未知のタシパク質であることが分かった.GFS12とGFPの融合タンパク質をGFS12のプロモータ支配下で発現する形質転換体を作製し,GFS12がとエンドソームとは異なる未知の顆粒と細胞質ゾルに局在することが分かった.シロイヌナズナにはGFS12のホモログが5種類存在する.これらの欠損変異体を確立したところ,いずれも液胞タンパク質の輸送の異常は認められなからた.従って,液胞への細胞内輸送にはGFS12のみが関与していることが示唆された. 2. 植物病害抵抗性における液胞選別輸送機構の解析:GFS12は,Pseudomonas syringae感染に対する抵抗性に関与していることが分かった.
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