Project/Area Number |
10F00217
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Basic veterinary science/Basic zootechnical science
|
Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
秋庭 正人 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 動物衛生研究所・細菌・寄生虫研究領域, 主任研究員
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PETERFRANCIS SHAHADA 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 動物衛生研究所・細菌・寄生虫研究領域, 外国人特別研究員
PETER FRANCIS Shahada 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 動物衛生研究所安全性研究チーム, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2010 – 2011
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2011: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | サルモネラ / 薬剤耐性 / 広域セファロスポリン / β-ラクタマーゼ / セフェム系抗菌剤 |
Research Abstract |
抗菌剤が使用される家畜の生産現場は薬剤耐性菌選択の場の一つと考えられている。家畜由来薬剤耐性菌がヒトに感染した場合、その治療を難しくする可能性があるため、家畜由来食中毒菌の薬剤耐性化は公衆衛生上、看過できない。とりわけ、ヒトの治療に汎用される広域セファロスポリン(ESC)に対する耐性菌の出現には注意を払う必要がある。 2004年以降、北海道の牛においてESCに耐性を示す特定遺伝子型のSalmonella Typhimurium(ST-VII-6)が分離されている。本研究では、こめESC耐性が染色体上の多剤耐性ゲノミックアイランドの一つであるGI-VII-6に規定されていることを明らかにした。GI-VII-6の全長は125kbでESC耐性を規定するCMY-2 β-ラクタマーゼ遺伝子の他、10の薬剤耐性遺伝子を含んでおり、その塩基配列の特徴から薬剤耐性プラスミドが染色体上に転移したものと推察された。解析した22株のST-VII-6は全てGI-VII-6を保有しており、ユニークなSalmonella Typhimurium(ST)クローンが北海道の牛に拡散したものと推察された。 また、1農場で発生した牛サルモネラ症から薬剤耐性パターンの異なるST 4株が分離されたので諸性状を解析したところ、プラスミドプロファイルに違いは認められるものの、由来は同一の菌株で農場内において保有プラスミドが変化したものと推察された。薬剤耐性パターンは保有プラスミドによるため菌株の遺伝子型による近縁関係を反映するとは限らないことが示された。 さらに南九州地域のブロイラーからESCに耐性を示すサルモネラ血清型Infantis、Manhattan、および大腸菌を分離し、菌種内および菌種間の薬剤耐性プラスミド伝達の有無を調べたところ、両菌種内で薬剤耐性プラスミドの交換が起こっている可能性を指摘することができた。加えて、これらプラスミドが実験的に他菌種に伝達可能であることを示した。
|