Project/Area Number |
10F00425
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
General pharmacology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
成宮 周 京都大学, 医学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SAMAN Ebrahimi 京都大学, 医学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2010: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | Rho / 細胞悪性化 / Src / mDia / アクチン細胞骨格 |
Research Abstract |
本研究では、がん遺伝子SrcおよびRasによる細胞悪性化とRho-mDiaシグナリングとの関係について検討し、以下に示す結果を得た。 (1)Srcによる細胞悪性化へのmDiaの寄与:KO-NY72細胞(mDia1ノックアウトマウス(KO)のMEFを温度感受性v-Srcを恒常的に発現)ではWT-NY72細胞(野生型マウスのMEFを温度感受性v-Srcを恒常的に発現)に比べてv-Srcによる足場非依存性増殖、接触阻害の回避のいずれについても顕著な低下を示した。また、WT-NY72細胞を移植すると、腫瘍が形成されるのに対し、KO-NY72細胞では、腫瘍形成を認めない。加えて、WT-NY72細胞においてはnon-permissive temperatureよりpermissive temperatureへ移行させた時、v-Srcが細胞の核周囲から細胞膜への移動するのに対して、KO-NY72細胞ではこの移動が抑制されていることを見出している。このことは、mDiaがv-Srcの局在を調節すること、このことが、細胞悪性化・癌化と関与することを示している(Tanji et al 2010 MCB 30 : 4604-4615)。(2)Rasによる細胞悪性化へのmDiaの寄与:mDia1KOにDMBA/TPAを塗布したところ、mDia1KOでは1匹当たりの背部に発生するpapillomaの数をWTマウスと比較すると著しく減少する。またpapillomaの発生した時期もWTマウスに比べ顕著な遅延を認めた。また、これらのマウスより採取した皮膚の細胞では、Ha-rasの活性型変異がmDia1KOマウスにおいても認められ、mDia1はRasの活性化に伴う情報伝達経路の発現に関与し、皮膚腫瘍形成に機能していることを示すものである。このことがケラチノサイト特異的な反応であるか否かを判定するために、Dia1をケラチノサイト特異的に欠失したマウスを用いて、同様なDMBA/TPA処理を行う。
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