Project/Area Number |
10F00733
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Japanese literature
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
榊原 理智 早稲田大学, 国際学術院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MASON MicheleMarie 早稲田大学, 国際学術院, 外国人特別研究員
MASON Michele Marie 早稲田大学, 国際学術院, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2010: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
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Keywords | 北海道 / 植民地 / 表象 / 帝国主義 / 明治期 |
Research Abstract |
Mason氏の研究は、カルチュラル・スタディーズという言説分析の手法を用いて、文学やメディアに北海道の表象がつくられていくかについて分析するのもである。歴史学では実際の北海道がどのような場所であったかという事実を研究するのに対し、カルチュラル・スタディーズの方法では、さまざまな北海道についての言説を分析することで、当時の日本人の想像力の中にどのような形で「北海道」というポトスが作られていったのかを研究する。特に北海道は一方で帝国日本の重要な資源の供給地であると同時に、その文化や住人は文化的には貶められ、野蛮な地として差別的な扱いを受けてきた。現在では日本を構成する4つの島のうちの一つとされているため、そうした日本の内なる植民地としての差別的な位置は忘れられようとしている。Mason氏の研究は、近代日本が北海道を植民地として認識し始めた明治期からはじめ、植民地政策の文書、植民者や軍隊募集の広告、新聞のルポ、文学作品など、多様な書き物を分析し、帝国日本の「発展」「進歩」として語られてきた北海道の歴史を批判的に検証しようとするものである。前年度に行った北海道への調査旅行および資料収集により、研究の成果は着々と蓄積され、発表もされている。 Mason氏はこの度の日本学術振興会外国人特別研究員の採用期間中に、その研究成果をまとめた本『周縁化された視線:植民地としての北海道表象と帝国日本』を脱稿された。 日本の帝国主義的拡張と植民地との関係については、英語圏でも研究が蓄積されつつあるが、Mason氏の研究は、日本政府による北海道の植民地支配という新しい視点を打ち出したところが独自の貢献である。英語圏の研究としては初めて、北海道という日本の周縁にスポットを当て、実際には帝国日本の主体形成にこうした周縁での言説操作が大きな役割を果たしたということを主張したのは、明治期の帝国日本のあり方を批判的に検証する上でも大きな貢献である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
もともと執筆を終える予定をしていたので、今回の研究期間中におおむね研究の目的を達成したのものと考えてよいと思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
これからMason氏は米国のマクミラン社という出版社からこの書籍を出版される予定である。また、カルチュラル・スタディーズのアプローチを使用した研究を別の領域にも広げていかれる予定である。
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