Project/Area Number |
10F00799
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
片岡 一則 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
QUADER Sabina 東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2010 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | ドラックデリバリー / ナノ材料 / がん |
Research Abstract |
ω-アミノPEGを高分子量開始剤としてベンジルアスパラギン酸の重合を行い、数平均分子量15,000、分子量分散度1.03のPEG-b-ポリ(ベンジルアスパラギン酸)を得た。次にベンジル基の脱保護を行うため、PBG-b-ポリ(ベンジルアスパラギン酸)をアルカリ水溶液で処理し、PEG-b-ポリアスパラギン酸を合成した。このポリアスパラギン酸ユニットに対してプロテアソーム阻害剤であるMG132を導入した新規ポリマー(PEG-b-P(Asp-MG132))を合成した。得られたポリマーをDMAcへ溶解させ、水を加えた後に激しく攪絆することで粒径43nmのMG132内包高分子型ミセル(MG132/m)を調整した。MG132/mの細胞毒性を確認するため、悪性中皮腫(MSTO)、ヒト乳がん細胞(MDA-MB-231)、ヒト膵臓がん細胞(BxPC3)ならびにヒト子宮頸部がん細胞(HeLa-1uc)に対するMTT assayを実施した。その結果、MG132/mはMSTOとHeLa-luc細胞に対して活性が高いことが確認された。これらの実験結果をもとに、我々はHeLa-luc細胞をマウス皮下へ移植した動物モデルを用いてMG132/mによる治療効果を確認した。実験には無処理群、フリーのMG132投与群(投与量16mg/kgならびに32mg/kg)、MGI32/m投与群(投与量16mg/kg、32mg/kg、64mg/kg)の計6群を用いて比較検討した。その結果、フリーのMG132投与群では投与量の違いに拘わらず15%以上の体重減少が副作用として確認された。一方、MG132/mを投与した群では顕著な体重減少はなく、さらに優位な抗腫瘍効果を示した。従って、本研究で調整されたMG132/mはDDS製剤として有効であることが確認された。次に我々はMG132/mの表面へリガンド分子としてcRGDを導入するためにcRGD-PEG-b-ポリ(ベンジルアスパラギン酸)の合成を行い、さらに上述と同様の方法でcRGD導入MGI32/m(cRGD-MG132/m)を調整した。得られたcRGD-MGI32/mは粒径40nmであり、MG132/mと比較するのに最適なミセルであった。今後、cRGD-MG132/mを用いた細胞毒性実験、ならびにin vivoでの抗腫瘍効果を確認し、Active targeting DDSとしての有用性を確認する予定である。尚、本研究成果の一部については、現在投稿論文を準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度までに調整した抗がん剤内包ミセルにて抗腫瘍効果について明らかにした。
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