Project/Area Number |
10F00803
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川戸 佳 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BARRON Anna 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2010 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | TSPO / アミロイドβ / 海馬 / グリア / 貪食 / 神経ステロイド / アルツハイマー病 / アルツハイマー / 性ステロイド / 老化 / 脳 |
Research Abstract |
アルツハイマー病は、アミロイドβが蓄積することで発生する。神経ステロイドの合成は、コレステロール→プレグネノロン変換から始まり、従ってコレステロールのミトコンドリアへの輸送を行うtranslocator protein(TSPO)によって制御されている。本研究はTSPOを活性化させるTSPOリガンドであるRo5-4864を投与することによって、可溶性のアミロイドβの蓄積を抑制できるかどうかを解析した。同時にグリアの疾患を引き起こさないかどうかも解析した。 主に精巣摘出ラットを対象に、TSPOを活性化させるTSPOリガンドであるRo5-4864の投与によって解析した。TSPOリガンドの腹腔内投与は、1週間に一回投与と毎日の投与の二通りを1か月にわたり行った。TSPOリガンドの主要な標的はグリア細胞はであるとの予測で解析した。TSPOリガンドの投与は空間記憶と短期記憶を改善した。TSPOリガンドを投与すると、海馬のアミロイドβ蓄積が低下することを、ELISA法で定量し発見した。TSPOリガンドはグリアを活性化し、アミロイドβの貪食を活性化し、アミロイドβ分解酵素の発現を増加させた。これらは、グリア機能のマーカー(GFAP,MHCII)、アミロイドβ食食マーカー(SR-A1,SR-B1)、アミロイドβ分解経路(IDE,NEP)に関与するmRNAの解析から結論した。しかし、このとき有害な炎症を引き起こすサイトカインIL-1β,TNF-αは産生させなかった。 これらの発見はTSPOリガンドが次世代のホルモン補充療法の標的として良い候補であることを示唆する。
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