Project/Area Number |
10J00033
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General anatomy (including Histology/Embryology)
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
暮地本 宙己 旭川医科大学, 医学部, 特別研究員DC2
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 下垂体前葉 / 性腺刺激ホルモン産生細胞 / 細胞内膜系小器官 / 粗面小胞体 / 実験内分泌学的動物モデル / GnRHアゴニスト / 電子顕微鏡観察 / 免疫組織化学 / 電子顕徴鏡観察 |
Research Abstract |
粗面小胞体は膜蛋白や分泌蛋白合成の場となる細胞内膜系小器官であり、細胞の種類や機能状態に応じた多様な形態をとる。本研究では、特異的な調節因子により分泌蛋白の生合成・分泌が明快に制御されている下垂体前葉内分泌細胞に着目して、実験内分泌学的操作で生じる粗面小胞体の微細構造や小胞体ストレス応答に関連する機能分子局在の変化を解析した。 既に平成22年度には、GnRH誘導体である酢酸リュープロレリンを持続的に投与したラットモデルで同剤の標的細胞である下垂体前葉のLH/FSH産生細胞の微細構造の変化を解析し、強いGnRH刺激が付加される初期には管状細網構造をとる特異な粗面小胞体塊が出現すること、および、その後受容体の不応化現象によって逆説的に性腺刺激ホルモン生合成が抑制される時期には内腔が狭小化した粗面小胞体が積層化することを明らかにした。 この研究成果を踏まえて、平成23年度にはさらに、去勢手術によって長期的に刺激されたLH/FSH産生細胞の微細構造がリュープロレリンの作用を受けてどのように変化するか検討した。その結果、持続的な刺激によって巨大に拡張していた粗面小胞体内腔は、同剤の追加投与直後から著明に分葉化することが明らかになった。その後、粗面小胞体内腔は次第に狭小化し長期的には積層化したことから、性腺刺激ホルモンの生合成が極度に亢進し小胞体ストレスが負荷されていると考えられるLH/FSH産生細胞に対しても、リュープロレリン持続投与が抑制的に作用することが示された。このような粗面小胞体の微細構造の変化はまた、GnRH誘導体持続投与ラットモデルが小胞体ストレス応答や小胞体構造維持機構を解析する上で再現性の高い有用な解析系となる可能性を示唆している。以上の研究成果は、研究発表欄に記載した学会(日本解剖学会・第117回全国学術集会、2012年3月、甲府)のシンポジウムで報告した。
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