高等植物が概日時計を介して光の応答性を内因的に調節するメカニズムの解明
Project/Area Number |
10J00259
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
植物分子生物・生理学
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
宮田 佳奈 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 概日時計 / クロロフィル / クロロフィ |
Research Abstract |
シロイヌナズナにおける概日時計の主要な構成因子であるLATE ELONGATED HYPOCOTYL(LHY)とCIRCADIAN CLOCK ASSOCIATED 1 (CCA1)の二重欠損変異体(lhy;cca1)では、葉の色に異常な表現型が見られる。これまでの研究から、野生型は、日長条件に関わらず、クロロフィル含量及びa/b比がほぼ一定なのに対し、lhy;cca1では明期が長く、暗期が短くなるに従って。クロロフィルの含量が増加、クロロフィルa/b比が低下することが明らかになった。本研究では、概日時計がクロロフィル含量やa/b比を、光周期補償的に一定にする機構とその生物学的意義の解明を目指している。 本年度の研究から、恒明条件下で生育させたlhy;cca1では、野生型と比べ、葉緑体内のグラナ層が著しく増加している事が明らかとなった。また、クロロフィル結合タンパクであるLIGHT HERVESTING COMPLEX II(LHC II)は、lhy;cca1では恒明条件下で増加する事が示されたが、LHCBsの発現量は野生型と比較して顕著な違いは見られなかった。このことから、LHCBsの発現量以外を介して、概日時計が葉緑体の構造を制御している事が示唆された。さらに、前年度までの研究から、概日時計による光周期補償的なクロロフィル含量、及びa/b比の制御には、SHORT VEGETATEVE PHASE (SVP)が関わる事が示されていた。svp変異によりLHCタンパクの増加は抑圧される事が示されたが、LHCBsの発現量には影響を与えない事が明らかとなった。 以上の研究から概日時計はクロロフィル含量を光周期補償的に一定に保つ働きをもっていること、SVPが主要な役割を果たしていることを発見し、SVPがLHC IIの転写後制御を介して関わる可能性を提案した。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)