Project/Area Number |
10J00409
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
田原 正樹 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 特別研究員(DC2
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | チタン合金 / マルテンサイト変態 / 形状記憶合金 / 超弾性 / 侵入型原子 |
Research Abstract |
近年Ti-Nb系合金をはじめとしたβ型Ti基形状記憶合金は、生体アレルギー性が懸念されている従来のTi-Ni系合金に替わる新たな医療用形状記憶合金として活発に研究開発が行われている。しかし、β型Ti基形状記憶合金は回復可能な歪み量が小さく、多数回の変形に対する安定性が低いなど実用化に向けては克服すべき点が多い。これまでの我々の研究から、これらの点を改善する手段として侵入型元素の添加が非常に有効であることがわかっている。これは侵入型元素を添加するとその固溶効果により合金強度が上昇し、変形及び変態中における塑性変形の導入が抑制されるためであると考えられる。しかし、侵入型原子の添加がマルテンサイト変態に及ぼす影響の詳細については未だに良くわかっていない。また、形状記憶効果を示すTi-Nb系合金に多量(>1at.%)の侵入型原子を添加した合金(Gum Metal)において、非線形弾性変形やインバー特性、エリンバー特性といったこれまでにない特異な挙動が発現すことが報告されている。これらの挙動は多くの注目を集めており、その原因としてマルテンサイト変態との関係性が指摘されている。そこで、本研究では侵入型原子の添加がTi-Nb合金のマルテンサイト変態に及ぼす影響の解明を試みた。本年度は、侵入型原子である酸素及び窒素を添加したTi-Nb合金を作製し、変形・変態挙動と内部組織に及ぼす侵入型原子添加の影響を調査した。その結果、侵入型原子の添加によってTi-Nb合金中に特異なナノ構造が発現し、これが変態・変形挙動に大きな影響を及ぼすことがわかった。
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