Project/Area Number |
10J00825
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Fluid engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤田 彰利 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 球周り流れ / 抗力係数 / 熱輸送 / 浮力 / 直接数値計算 |
Research Abstract |
地球温暖化のメカニズムを解明する上で、地球表面の約7割を占める海洋と大気間の熱移動を正確に評価することは極めて重要である。しかし、大気海洋循環モデル(GCM)を用いた地球の温暖化の長期予測の信頼性は必ずしも高くはない。その原因の一つとして、大気と海洋の間の熱交換に及ぼす海洋上の飛散液滴の影響が正確に評価できていないことが挙げられる。海洋の風波気液界面が砕波することにより生じる多数の液滴は、温度が大気温度と異なるうえ、蒸発による熱損失を伴うため、従来から大気・海洋間の熱交換に多大な影響を及ぼすことが示唆されてきたが、未だにその影響を定量的に評価した研究はない。申請者はこれまで、相対湿度の影響を考慮した単一液滴の気液界面を通しての熱および物質の移動について、三次元直接数値計算(DNS)および実験の両面から考察してきた。しかし、これまでのDNSでは流体の密度が一定という仮定を与えていたため、温度変化に伴う流体の密度変化が考慮できておらず、その結果の実用場への適用範囲は限られていた。 そこで本年度は、液滴と周囲流の温度差が大きい、より実環境に近い条件下での計算を可能にするため、温度変化に伴う流体の密度や粘性などの物性値の変化、および浮力の効果を厳密に考慮可能なDNSコードを新たに作成し、このコードを用いて球周りの流れ特性に及ぼす固体球と周囲気体間との熱移動の影響について検討を行った。なお、本研究は第一ステップとして、液滴ではなく固体球として計算を行い、既往研究と比較することによって、計算コードの精度検証を行った。その結果、球周りの流動場および球と周囲気体間の熱移動は、球近傍の温度変化に伴う物性変化の影響を強く受けることを明らかにした。このことより気流中の粒子運動および球と周囲気体間の熱移動をより正確に予測するためには、粒子と周囲気体の温度差までをも考慮することができる新しいモデルの開発が必要であることが新たに示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)