Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,位置制御と圧力制御のハイブリッド制御を行い,高い形状精度と良好な表面粗さを持つ微細形状を創成するために,必要な加工機の送り系の開発を行う事である.まず,ボールねじ駆動の送り系に,圧電アクチュエータ駆動の高速ナノサーボ機構を組み込んだ加工システムを開発する.この加工システムを用いて,位置制御と圧力制御のハイブリッド制御を行う.次に,リニアモータ駆動の加工機を設計・製作し,同様のアプリケーションの適用可能性を調査する. 前年度までに圧電アクチュエータ駆動の高速ナノサーボ機構を組み込んだ加工システムを開発した.しかし,市販のCNC加工機を用いて圧電アクチュエータを駆動するためには,PWMアンプとリニアアンプを実装したCNC加工機を開発する必要があるという問題があった.また,圧電アクチュエータは,湿気によって性質が劣化する問題があった.これらの問題を解決するため,高応答なリニアモータ駆動送り系からなら加工機を開発した.しかし,送り系に生じる摩擦の影響によって運動精度が低下するため,送り系に必要な0.1μmの運動精度を実現することができなかった. 本年度は,フィードフォワード制御を用いて摩擦力の補正を試みた. フィードフォワード制御に用いる摩擦モデルを構築するために,摩擦力の特性の解析を行った. 解析の成果より,速度と加速度の影響によって変化する摩擦力の特性を明らかにした.また,摩擦とテーブル位置の移動量の関係が示すヒステリシスループを接触面のすべり速度を考慮した移動マルチブラシモデルを用いて説明した.このモデルを用いる事で接触面の微小変位領域から大変位領域までの摩擦特性の示す定常特性と過渡特性を摩擦力の変化率と定常値,すべり速度分布の3つのパラメータで表現することが可能となった. このモデルを用いて摩擦補正を行い,数1000mm/minの高速円弧補間運動を行った場合に生じる運動誤差を従来の5分の1程度である最大1μmに抑えることが可能となった
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