Project/Area Number |
10J01824
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Petrology/Mineralogy/Science of ore deposit
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今井 悠太 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 惑星物質科学 / 実験室赤外分光 / 非晶質ケイ酸塩 / 結晶化 / 赤外分光 |
Research Abstract |
宇宙空間において固体物質は主に氷、有機物やケイ酸塩で構成され、1ミクロン以下の大きさの微粒子(ダスト)であると考えられている。地球惑星科学の分野において、これらの固体物質が地球を含めた固体天体の原材料物質であると考えられ、その形成・進化過程を知る上でダストを研究することは非常に重要である。ダストの性質は、赤外線天文観測と模擬物質を用いた室内実験との比較で推定されており、星周領域において、結晶質ケイ酸塩の存在がつきとめられている。原始惑星系円盤においては、非晶質な星間のダストが取り込まれ、加熱プロセスを経て結晶化していると考えることができる。実際に原始惑星系円盤中でダストは、衝突・合体しアグリゲイトを形成する。また、中心星からの輻射により加熱され、結晶成長・蒸発、及び形状・凝集状態の変化がおこることが予想される。つまり惑星形成過程を考える上で、ダストアグリゲイトの構造とその進化を調べることが非常に重要となる。本研究では星周領域で普遍的に観測されている組成を持った非晶質および結晶質のケイ酸塩微粒子を用いて、ダストが加熱により構造がどのように変化していくかを実験的に明らかにすることを目的とした。 本年度は、作成したダストアグリゲイト模擬物質の構造をX線マイクロトモグラフィーの解析から定量的に評価し、数値シミュレーションによるダストアグリゲイトの構造と比較し、その3次元構造の違いを初めて明らかにした。このことは、これまで数値シミュレーションを基に行われてきたアグリゲイト形成過程の議論に対し再考を迫るものである。また、加熱実験により非晶質ケイ酸塩の結晶化過程の温度・時間依存性を実験的に明らかにし、結晶化過程における赤外吸収スペクトルの変化について詳細に調べ観測と比較し議論した。この結果から基に、星周におけるケイ酸塩ダストの形状・及びその形成過程に強い示唆を与えることができた。
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