電解酸化法とメタン発酵によるハイブリッド型畜産廃水浄化プロセスの確立
Project/Area Number |
10J02039
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Agricultural environmental engineering
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
吉田 弦 神戸大学, 農学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 電解酸化法 / メタン発酵 / 廃棄乳 / 高級脂肪酸 / 畜産廃水 / 乳脂肪 |
Research Abstract |
畜産廃水,特に廃棄乳に含有する乳脂肪を構成する高級脂肪酸は,メタン発酵における微生物活性を阻害することが報告されている。本研究では畜産廃水に対して電解酸化法による前処理を適用し,高級脂肪酸などの難分解性物質の転換や有機物負荷の低減を試みた。本年度は電解酸化法による牛乳中の高級脂肪酸の分解特性,電解酸化法による前処理が廃棄乳のメタン発酵に及ぼす影響,およびハイブリッドプロセスにおけるエネルギ収支について検討を行った。 1.電解酸化法による牛乳中の高級脂肪酸の分解特性 DSA(Dimensionally Stable Anode)を用いた電解酸化処理によって牛乳中の高級脂肪酸濃度が減少した。脂肪酸の反応速度定数はCODと比較して非常に大きいため,牛乳の電解酸化処理において脂肪酸は選択的に分解されることが判明した。 2.電解酸化法による前処理が廃棄乳のメタン発酵に及ぼす影響 DSAを用いた電解酸化法による前処理により,牛乳のメタン発酵におけるメタン生成量は増加した。 TiPbO_2電極を用いた電解酸化法で前処理した牛乳を対象としたところ,メタン発酵の阻害が観察された。これはラクトースなどの電気化学的酸化により生じたギ酸が,リアクタ内のメタン生成菌では資化困難なためと考えられた。 3.電解酸化-メタン発酵ハイブリッドプロセスにおけるエネルギ収支の試算 DSAを用いて2時間の電解酸化処理を行った場合,前処理に要する電力を後処理のメタン発酵によって賄うことができると示唆された。一方,6時間の電解処理を行った場合,発電量を超える電力が消費された。電解酸化法による前処理を行う場合は,エネルギ収支に留意して電解条件を検討する必要があった。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)