Project/Area Number |
10J03509
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Geometry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菊田 伸 東北大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 測度双曲性 / 標準束の正値性 / ベルグマン核 / 曲率カレント / 小林予想 / 辻予想 / カラテオドリー測度 |
Research Abstract |
前年度では、コンパクトな複素多様体上で部分多様体に沿った普遍被覆のカラテオドリー測度双曲性と部分多様体に沿った標準束の正値性を比較することに主に取り組んだ。これは私が証明したカラテオドリー全測度と標準束の体積の間の不等式の"制限型"を示すことにあたる。標準束の体積の制限型(制限型体積)は、外に拡張できる切断を考慮に入れて定義され、部分多様体に沿ったその正値性を測る量と見なされる。私はその類似でカラテオドリー擬体積形式の制限型(制限型カラテオドリー擬体積形式)を導入し体質的にはアイゼンマン氏による)、目標の不等式を得たと考えた。 しかし今年度、その証明の中で重要な役割を果たす曲率の不等式に本質的な間違いを見付け、その修正を試みたが完全には出来ず、その制限型の不等式は予想である。しかしその制限型カラテオドリー測度を小さい制限型に代用すると、その予想の標準束の制限型体積と制限型カラテオドリー測度の代用品の間の不等式が成り立つことを示した。正確には部分多様体はカラテオドリー擬体積形式の退化集合に含、まれないと仮定し、それを除くと反例がある。これは「部分多様体に沿った標準束の正値性が部分多様体に沿ったカラテオドリー測度双曲性よりも大きい」という事実をそれぞれを測る量の間の不等式の形で数値的に表している。 この結果から、強カラテオドリー測度双曲性がただ豊富性を導くことだけでなく、中井の豊富性判定法から全ての部分多様体との交点数が豊富性を測る量であるので、上の制限型の不等式は「豊富性は強カラテオドリー測度双曲性より大きい」とも解釈出来る。 また制限型カラテオドリー擬体積形式の曲率が-1以下であることから、余接束のネフという正値性が制限型カラテオドリー全測度を用いて、カラテオドリー測度双曲性で下から評価出来た。
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