Project/Area Number |
10J03901
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Foreign language education
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
中村 智栄 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2010 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 文処理 / 眼球運動計測 / ガーデンパス文 / 英語学習者 / 関係節 / 第二言語習得 / プロソディー / 自己ペースリーディング / 構造的曖昧文 / 母語理解 / プロソディ / 音声情報 / 視覚情報 / 視覚ワールドパラダイム |
Research Abstract |
研究課題について、日本語文理解における韻律情報、統語プライミング、語彙の意味情報と節の長さの影響について検討するため、「医師が白衣を持っている高校生をあわてて追いかけた。」のような一時的曖昧性を伴うガーデンパス文の理解過程を、眼球運動計測手法を用いた実験により検証した。 関係節構造の予測を反映した視線の動きから、日本語ガーデンパス文の統語処理において、上記の3つの言語情報が遅延することなく用いられていることが明らかとなった。これらの結果により、これまで主要部前置型言語を対象とした研究で検証されてきた上記の言語情報が、日本語のような主要部後置型言語でも文理解の漸次的処理に用いられていることを明らかにした。 続いて、日本語文処理における研究成果を踏まえた上で、日本人英語学習者の英語文理解における文処理方略の特性について学習者が英語文を理解する際に動詞情報をどのように用いるかについて検証を行うため、自己ペースリーディング実験を行った。その結果、日本人英語学習者は英語母語話者とは対照的に自動詞直後の名詞句を動詞の直接目的語として誤って解釈する傾向が確認された。また、文完成課題の結果から、他動詞の使用については学習者と母語話者の間に違いが見られない一方、自動詞の使用についてはグループ間で有意差が見られたことから、英語文理解における学習者と母語話者の違いは、学習者の自動詞に対する下位範疇化情報の獲得が不完全であることに起因する可能性を示した。
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