Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2011: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,韻律において現象が離散的であるか連続的であるかを検証するための実験手法を編み出し,それによりアクセント・イントネーションに関する様々な現象を検討するというものであった。その手始めとして,2011年度以前にアクセントに関する知覚実験(高音声変異連続再生課題)および録音を,関東地方南部(共通語圏)話者および東北地方南部(無アクセント地域)話者を対象として行った。 2011年度の計画は,以下の通りであった。 (1)アクセントの実験と同じ被験者群でイントネーションの実験を行う (2)前年度までに採取した録音データおよびNIRS(近赤外分光法),ERP(事象関連電位)の分析を行う このうち(1)については,関東地方南部話者を対象とした実験を理化学研究所で,東北地方南部の話者を対象とした実験を東北大学で行うことを計画していた。しかし,2011年3月の震災により,2011年度はじめの時点では東北地方南部の実験を現地で行うには様々な支障があったため,(2)を優先して進めることにした。 具体的には,録音データをもとに,両話者群のアクセントの実現を比較した。その結果,アクセントの型を離散的に記述する方法では両群に差がないが,その音響的特徴を定量的に分析するとピークのアラインメントに違いがあることが明らかになった。この結果は国際音声科学会議(2011年8月,香港)において発表した。 このほか,NIRSとERPの分析も進めた。
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