Project/Area Number |
10J05973
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
阿部 順紀 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2010 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 血管新生 / 血行力学因子 / マイクロ流体デバイス / 血管内皮細胞 / 3次元血管様ネットワーク / 間質流 / 再生医療 / 血管形成 / 力学的因子 / 未分化細胞 / 臓器再生 / せん断応力 / 内皮細胞 / 葉状仮足 |
Research Abstract |
本研究の目的は、工学的観点から再生医療分野へ貢献するため、臓器再生の実現に向けた3次元血管新生の制御手法を見出すことである。臓器再生を実現するためには、再生組織内へ酸素や栄養分を供給する血管を形成する必要がある。特に、再生された3次元組織中に深く侵入するような3次元血管様構造(ネットワーク)を形成させる必要がある。しかしながら、血管新生の過程は非常に複雑であるため、血管新生の制御因子は未だ不明な点が多い。近年、間質流やせん断応力などの血流に起因する力学的刺激(血行力学因子)が血管新生に重要な役割を果たしていることが知られてきた。しかし、せん断応力の大きさや周波数が血管新生に及ぼす影響は報告されているが、間質流の大きさが血管新生に及ぼす影響は不明である。そこで本研究では、間質流の大きさを厳密且つ容易に調節可能なマイクロ流体デバイスを作製し、間質流の大きさが3次元血管様ネットワーク形成に及ぼす影響を調査した。マイクロ流体デバイスは、2つのマイクロ流路とその流路間にコラーゲンゲルを有する。血管内皮細胞を一方の流路に播種し、24-48時間後にコンフルエント状態に達した。その後、VEGFを含む培養液を用いて、もう一方の流路から異なる大きさの間質流を5日間負荷した。その結果、間質流負荷1日後ではコラーゲンゲル中に血管内皮細胞の発芽が形成され、発芽数が間質流の大きさに依存した。 間質流負荷5日後では、管腔を有する3次元血管様ネットワークの長さや密度、管腔径が、問質流の大きさに依存することを示した。さらに、間質流の大きさのみでなくVEGF添加量が、3次元血管様ネットワークの形態変化を引き起こした。これらの結果は、3次元血管様ネットワーク形成が間質流の大きさとVEGF添加量のバランスに依存することを示す。
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