Project/Area Number |
10J06178
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Evolutionary biology
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
回渕 修治 北里大学, 理学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 性決定 / 性決定遺伝子 / 脊椎動物 / 塩基置換率 / DMRT1 / DMY / DM-W / SRY / プロモーター / 両生類 / 生殖巣 / 性分化 / アフリカツメガエル |
Research Abstract |
性決定システムにおいて、DMドメイン遺伝子は無脊椎動物から脊椎動物まで広く保存されている。現在までに脊椎動物の性決定遺伝子は3つ同定されており、そのうち2つはDMドメイン遺伝子の魚類メダカDMY、両生類アフリカツメガエルDM-Wであり、精巣形成に関与するDMRT1のパラログである。また、鳥類ニワトリではDMRT1が性決定遺伝子候補である。しかし、哺乳類進化過程で、性決定システムは再編成され、新たにDMドメイン遺伝子でないSRYが性決定遺伝子となった。研究代表者らは、脊椎動物の性決定システム進化を考察するうえで、性決定関連DMドメイン遺伝子の進化を解明することが重要であると考え、本年度は、以下の解析を行った。1、性決定関連DMドメイン遺伝子のプロモーター進化 : 魚類メダカ、両生類アフリカツメガルおよび熱帯ツメガエル、鳥類ニワトリ、哺乳類マウスのDMRT1、メダカDMY、およびアフリカツメガエルDM-Wの転写開始点およびエクソン-イントロン構造を決定した。その結果、魚類・両生類のDMRT1、DMY、DM-Wにおいて非コードなエクソン1が存在するが、鳥類・哺乳類DMRT1では消失していた。推測プロモーター領域の相同性やモチーフの比較解析を含め、脊椎動物進化過程において性決定関連DMドメイン遺伝子のプロモーター領域は大きく転換していると推測された。2、脊椎動物の性決定遺伝子の分子進化 : メダカDMY、アフリカツメガエルDM-W、および哺乳類SRYと、それらの祖先遺伝子DMRT1およびSox3の塩基置換率を比較するといずれも性決定遺伝子で高かった。また、SRYでは、DNA結合領域が保存されているが、DMYおよびDM-Wでは塩基置換率が高い傾向があった。これらの結果から、脊椎動物の性決定システムにおいて、性決定関連DMドメイン遺伝子の発現制御機構や塩基配列は大きく変異してきたと推測された。
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