Project/Area Number |
10J06326
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上田 高志 東京大学, 医学部附属病院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 抗酸化酵素 / GPx4 / 視細胞 / 網膜変性 / 脈絡膜新生血管 / 光障害 / VEGF / PGC-1 alpha / 酸化ストレス |
Research Abstract |
視細胞特異的なGPx4のconditional knockout(cKO)マウスを作製したところ、P12までは正常な網膜形成が観察されたが、その後、急速に視細胞は脱落し、P21までに視細胞は全て消失した。 このドラスティックな表現形のメカニズムを探るべく、以下のような検討を加えた。 1.細胞死のメカニズムとして、TUNEL陽性細胞を伴うものであることを確認した。また、apoptosis inducing factor(AIF)の免疫染色を行って、cKOマウスの視細胞ではcontrolマウスには認められない核移行の現象を確認した。よってcKOにおける視細胞死のメカニズムとしてAIF-dependentなapoptosisであることが明らかとなった。 2.Wild-typeマウスにおけるGPx4タンパクの視細胞での局在が外節ではなく内節に特に多く発現していることから、GPx4のsplicing variantsのうちミトコンドリア型GPx4が視細胞にとって重要なのではないかと考えた。実際、cKOマウスでは視細胞の脱落が起きる以前よりミトコンドリアDNAのreplicationや量が減少していることを明らかにした。また、cKOマウスの視細胞では視細胞死が起きる以前よりconnecting ciliaの数が減少しており、外節の構造異常をきたしていることが分かった。 また、光による色素上皮(RPE)におけるVEGF発現と脈絡膜血管新生(CNV)増大作用についても並行して実験を行った。マウスに対する強い生理光を15lxと定義し(光によるマウスの退避行動の結果に基づく)、RPEでVEGFの発現上昇とCNV増大を確認した。そして、そのメカニズムとして、強い生理光→RPEによる視細胞外節の貧食亢進→PGC-1 alphaのoveractivation→VEGF upregulation→CNV増大、であることを明らかにした。この結果は現在論文を投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験はほぼ完了し、論文は1本が既に受理されている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究において、視細胞や網膜色素上皮細胞におけるPGC-1 alphaやミトコンドリアの重要性が明らかとなった。今後はこの点に注目して、新規治療法の開発に取り組んで行きたい
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