Project/Area Number |
10J06843
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Hematology
|
Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
森 康雄 佐賀大学, 医学部, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2010 – 2012
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | アレルギー / 好塩基球 / 好酸球 / 前駆細胞 / 系統決定 |
Research Abstract |
1、好塩基球前駆細胞の同定 健常人の骨髄細胞を用いた液体培養により、好塩基球のread-outを確認した。 造血幹細胞(HSC)の下流に存在する骨髄球系前駆細胞群のうち、骨髄球系共通前駆細胞(CMP)及び顆粒球系/マクロファージ前駆細胞(GMP)からは好塩基球の分化が確認された。一方、巨核球/赤芽球系前駆細胞(MEP)からの好塩基球分化は認めなかった。以上より、純化を狙う好塩基球特異的前駆細胞(BaP)集団はHSC→CMP→GMPの下流に存在するものと推定される。次にBaPの同定・純化の鍵となる表面抗原を見出すために、急性好塩基性白血病症例の骨髄細胞を用いて解析を行った(論文準備中)。好塩基球への限定的な分化能を有する白血病細胞において、既報の通りCD203cの発現を認めた。その他、CD123/CD117/CD7/FCεRIαなどの発現も確認されたが、正常の成熟好塩基球で発現の見られるCCR3やCD125は、好塩基性白血病細胞では発現を認めなかった。これらの表面マーカーを組み合わせて、正常骨髄細胞中のBaP純化を進めている。 2、好酸球分化機構の解明と制御 慢性好酸球性白血病症例において、その原因であるPDGFRA融合遺伝子の新規パートナー遺伝子を見出した。この新規融合遺伝子は造血幹細胞レベルで獲得されているが、陽性クローンはその分化が好酸球を含む顆粒球系に大きくシフトしていた。本症例の骨髄球系前駆細胞分画の遺伝子発現プロファイルを健常人のそれと比較することで、好酸球の分化・生存に重要な治療標的遺伝子が同定できる可能性があると考え、現在網羅的遺伝子解析の準備を進めている。
|