Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2011: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
前年度,研究代表者らは,養殖トラフグの肝臓および筋肉から作製したESTデータに対して,フグゲノムデータベースから抽出したトランスポーターをコードする推定cDNA配列を問い合わせ配列としてBLAST検索を行い,肝臓での発現が予測されるトランスポーターをコードする15遺伝子を選抜した。 本年度は,RT-PCRで各組織における15遺伝子の発現分布を調べた。その結果,SLC38A5ならびにSLC25A48は卵巣と肝臓に発現が見られ,SLC23A2は肝臓,皮膚および消化管に強い発現が見られた。SLC22A16ならびにSLC16A6は肝臓および筋肉に,SLC48A1は肝臓,皮膚,卵巣および消化管に強い発現が見られ,SLC37A4は肝臓,卵巣および消化管に発現が認められ,そして,SLCO1C1は肝臓のみに発現が認められた。これら合計8遺伝子の全長cDNAをRACE法で決定し,全長cDNA配列から推定されるトラフグ肝臓トランスポーター遺伝子の演繹アミノ酸配列をヒト,ラット,ニワトリ,アフリカツメガエル,ティラピア,ゼブラフィッシュおよびミドリフグのトランスポータータンパク質と比較した。中性アミノ酸輸送体であるSLC38A5,ビタミンC輸送体であるSLC32A2,ヘム輸送体であるSLC48A1およびグルコース-6-リン酸を輸送するSLC37A4の基本的な基質を輸送する4つのトランスポーターは,様々な動物種間で高いアミノ酸同一率を示した。一方,興味深いことに,有機カチオンを輸送するSLC22Al6は魚類の間で比較的高いアミノ酸同一率を示し,有機イオンを輸送するSLCO1C1はフグ類で高いアミノ酸同一率を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度まで実施してきたトラフグ肝臓遺伝子の網羅的解析により,トラフグの肝臓からフグ科魚類に特徴的なトランスポーター遺伝子をクローニングすることに成功した。これらの遺伝子は,フグの毒化機構に関与している可能性が高い。
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