Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
本年度はまず昨年度の実験結果に対して数値計算・理論解析を行い考察を深めた.昨年度開発した高効率光子源により生成された光子対の2光子スペクトルの測定結果に対するSchmldt分解を用いた解析と数値計算によるシミュレーションにより,開発した光子源から生成された光子が83%という高いスペクトル純粋度を持つことを明らかにした.また2光子スペクトルの強度と振幅に対するSchmidt numberと光子のスペクトル純粋度の関係について明らかにした.以上は,2光子スペクトルの測定結果と合わせて開発した光子源の多光子量子干渉に対する優れた特性を示すとともに,今後多光子量子干渉に対する光子源の性能を評価する際に有益となる成果である.また理論計算により多光子量子干渉実験で用いた実験系において光子対の周波数相関の有無が観測される干渉縞とその明瞭度に与える影響についても明らかにした.また通信波長帯における周波数無相関光子対の発生と4光子量子干渉について国際会議で報告するとともに,これまでの成果を論文にまとめて投稿した. 本年度はまた,昨年度から引き続き超伝導転移端センサを用いた光子数識別検出システムの開発を進めた.He3希釈冷凍機内部への超伝導転移端センサの導入と周辺回路の配線等を行い,冷却試験において超伝導転移端センサが機能することを確認した.また光子数識別に用いるデジタルフィルタリング回路の開発を行った.また超伝導転移端センサの低い動作周波数に対応させるためレーザーパルスの繰り返し周波数を下げるためのパルスピッカーを導入するなど,超伝導転移端センサを用いた光学実験に向けて多光子量子干渉に用いた実験系の改良を行った.
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