Project/Area Number |
10J07421
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical properties of metals
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
佐藤 卓 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | ナノ結晶磁性材料 / 中性子小角散乱 / マイクロマグネティクス / ランダム磁気異方性モデル / ナノ結晶材料 |
Research Abstract |
【単相Feナノ結晶の作製】ガスデポジション法による単相Feナノ結晶を作製した。しかし、磁気散乱実験に必要な0.5μm程度の試料作製はできず、原因を考察中である。代替の試料として、厚みのある多相系Feナノ結晶試料を外部から調達する事を検討中である。 【磁気散乱実験】今年度は、日本原子力研究開発機構のビームラインの復旧が間に合わなかった。また、高エネルギー加速器研究機構での実験も同様であった。上記により、研究の進展は得られなかった。 【マイクロ磁気数値解析による磁気構造計算】今年度は、上記の磁気散乱実験の解析に備え、シミュレーションから得られた実空間の磁化分布から、フーリエ変換を用いることで交換結合長及び磁気散乱実験で予想される小角散乱強度を計算した。さらに、磁化分布の計算精度向上のために計算規模の拡大を行い、双極子相互作用や粒内磁化分布を考慮することで計算モデルの拡張を行った。 加えて、前年度から着手した永久磁石のシミュレーションにおいて、双極子相互作用・粒内磁化分布を考慮した計算を行った。今年度は、拡張した計算モデルを用いて完全配向ナノコンポジット磁石に関する詳細なシミュレーションを行った。双極子相互作用、結晶粒内・粒間の磁化分布を考慮することで、保磁力が大きく減少した。磁化反転時の分布を詳細に解析することで、保磁力減少の原因は、磁化過程の一斉回転から磁壁移動への移行である事を突き止めた。このことから、ナノコンポジット磁石における保磁力向上には、不純物や結晶欠陥を用いた磁壁ピニング機構を用いる事が必要であるとの結論を得た。
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