Project/Area Number |
10J07987
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
渡辺 峻一郎 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 導電性π共役高分子 / 有機電界効果トランジスタ / 電子スピン共鳴法 / 立体規則性ポリヘキシルチオフェン / ラメラ構造 / 界面分子配向 / フラーレン / 有機薄膜太陽電池 |
Research Abstract |
π共役高分子は、電子・光機能性を有し、溶液プロセスを用いたフレキシブルデバイスへの応用研究が期待されている。その中でも高移動度を有するπ共役有機半導体は、有機電界効果トランジスタ(FET)の基礎材料として研究が行われている。特に、有機デバイスの特性改善のためには、高分子の分子配向性の制御及び、評価手法の開発が急務の課題である。これまでに我々は、デバイス界面のみに蓄積されるキャリアをスピンをプローブとして、観測可能な電場誘起ESR法を開発してきた。この電場誘起ESR信号はπ電子の異方性を反映することから、デバイス界面のミクロな分子配向性を精密に評価することが可能である。今回、液晶混合展開法を用いた高配向性を有するデバイスの作製を名古屋大学の永野らと共同で研究を行った結果、従来不可能であった高分子鎖の面内配向が制御可能となり、これをモデルケースとすることで、電場誘起ESR法を用いた精密な分子配向評価手法の開発に成功した。この手法を基にしたESRスペクトルシミュレーションはより高い移動度をもつ有機低分子材料にも応用され、界面における特異な界面分子配向の存在を実験的に明らかにした。 また、この一軸配向制御された高分子超薄膜デバイスの異方的伝導度の測定も行い、π軌道のoverlapにより二次元的な電気伝導性が形成されることが確認された。 これらの成果は、Physical Review B誌及びApplied Physics Express誌に掲載され、今後の新規な有機材料の合成や配向制御手法の発展に大きく寄与することが期待されている。
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