Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
高精度な物体認識の実用化を実現するために,低メモリ使用量で動作する物体認識手法の研究に取り組んだ.物体認識で用いられる画像局所特徴量は,高次元かつ実数で表現されるため多くのメモリを必要とする.そのため,汎用コンピュータと比べて性能が低いFPGA(Field-Programmable Gate Array)やLSI(Large Scale Integration)のようなハードウェアで実用化するには,物体認識手法の高速化と省メモリ化が必須となる.そこで,本研究では物体認識技術を実用化するために,実数で表現される画像局所特徴量を大小関係により2値化することで,メモリ使用量を75%削減することができるRelational HOG特徴量を提案した.Relational HOG特徴量は,2つの特徴量の関係性を表現することができるため,単純なしきい値処理による2値化よりも多くの情報量を含んだ特徴量となり,同程度のメモリ消費量にも関わらず,高精度な物体認識を実現することができた。しかしながら,実数で表現される特徴量を2値符号列化することで,量子化残差と呼ばれる情報が欠損するため認識性能が低下する問題があった.そこで,本研究では量子化残差に基づいた2値符号列の遷移を考慮することができる遷移尤度モデルを識別器に導入した.学習中に量子化残差を考慮することで,計算コストを維持したまま本来ならば低下する認識性能を向上させることができた.近年では,画像認識技術の実用化に関する要望が高まっており,本研究のように低メモリかつ高速な物体認識手法は高い有用性があるといえ,実用化に貢献することができると考えられる.
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