Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
本研究は,日本産潜葉性小蛾類の種の解明と系統分類を行い,潜葉性小蛾類の種多様性・潜葉習性の進化を明らかにする. 本年度はホソガ科オビギンホソガ亜科Oecophyllembiinae4属の3新種を日本から,1新種を中国から記載するとともに,幼生期の形態,潜葉習性,寄主植物を明らかにした.また,本亜科の4属9種の蛹の形態を初めて明らかにし,頭頂突起などが分類学的に有用な形質であることを明らかにした.また,近縁とされる同科コハモグリガ亜科Phyllocnistinaeの種と比較し,両亜科の識別形質について議論を行った.また,日本各地で採集調査を行い,潜葉性小蛾類の寄主利用に関する多くの新知見を明らかにし,潜葉習性の分類,潜葉痕からの容易な種同定を検討した.本年度までの結果をまとめた学位論文「日本産潜葉性小蛾類の種多様性に関する研究(英文)」では,ムモンハモグリガ科Tischeriidaeおよびホソガ上科に属するヒカリバコガ科Roeslerstammiidae,チビガ科Bucculatricidae,ホソガ科Gracillariidae(ホソガ亜科Gracillariinaeのカワホソガ属Spulerina,Psydrocercops属,キンモンホソガ亜科Lithocolletinaeのニセキンホソガ属Cameraria,オビギンホソガ亜科のCorythoxestis属,Eumetriochroa属,Guttigera属,Metriochroa属,コハモグリガ亜科)の日本産4科4亜科から合計1新記録属,38新種,20新記録種を含む91種の潜葉性小蛾類を認めた.以上の潜葉性小蛾類の分類学的再検討を行った結果,従来の成虫の形態形質に分子解析・蛹の形態形質を組み合わせることで,容易に潜葉性小蛾類の種同定が可能であることを明らかにした.
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