Project/Area Number |
10J08791
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
高田 仁実 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所・疾病研究第五部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2011: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 軸索変性 / 髄鞘 / 骨格筋 / Sirt1 / 神経変性 / ミエリン崩壊 / NAD合成酵素 |
Research Abstract |
神経変性とは神経系における様々な病理的過程において観察される現象である。自然発症変異マウスwldsは、神経変性が著しく遅延する表現型を示すことが知られており、神経変性遅延をもたらすメカニズムの研究は神経疾患の治療法の開発につながることが期待される。当研究室における先行研究により、wldsマウスの神経変性遅延の表現型はNAD合成酵素であるNMNAT1の過剰発現によってもたらされることが明らかとなった。本研究においてはNMNAT過剰発現の影響を検討するため、以下の2点の研究を行った。 (1)自然発症変異マウスwldsにおける神経変性時の軸索と髄鞘の形態観察 NAD合成酵素NMNATの過剰発現が神経変性時の軸索と髄鞘に与える影響を検討するため、wldsマウスにおける神経変性過程の経時的変化を電子顕微鏡で詳細に観察した。その結果、髄鞘の変性が軸索変性とは独立して進行する可能性を見いだした。今年度は上記の電子顕微鏡の解析結果をまとめて、論文を投稿した。 2)NAD依存性脱アセチル化酵素Sirt1の過剰発現が及ぼす影響の解析 NMNATはNAD合成酵素であることから、NMNAT過剰発現時にはNAD依存性のヒストンデアセチレースであるSirt1の活性が上昇している可能性が考えられる。そこでSirt1過剰発現が神経におよぼす影響を検討するため、Sirt1トランスジェニックマウスの作製を行った。作製したトランスジェニックマウスはSirt1が全身性に発現することを予定していたが、神経系における発現は認められず、骨格筋において強い発現が認められた。そこで今年度は、作製したトランスジェニックマウス(以下、Slrt1 tgマウスとする)を用いて筋肉におけるSirt1過剰発現の影響を検討した。その結果、Sirt1tgマウスは、糖尿病発症時の筋再生過程に変化が認められることを見いだした。
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