Project/Area Number |
10J09247
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Petrology/Mineralogy/Science of ore deposit
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
鹿山 雅裕 岡山理科大学, 理学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | カソードルミネッセンス / 長石 / He^+イオン照射 / 放射線損傷 / 構造欠陥 / 波形分離解析 / 地質線量計測 / 年代測定 / タンデム加速器 / 地質線量計 |
Research Abstract |
熱ルミネッセンスや電子スピン共鳴法は年代測定の手法として石英やジルコンをターゲットに利用されているものの、カソードルミネッセンス(CL)法については発光メカニズムが未だ不明な点が多く実現に至っていない。近年では長石について申請者により発光特性が解明され、前年度の研究により線量計測へ応用できる可能性が示唆された。本年度は放射線が各種長石のCLに及ぼす影響を明らかにし、それを基にCLによる年代測定の確立を試みた。各種長石に対してα線を模擬したHeイオンを照射し、CL測定した結果660nmにピークが検出された。波形分離解析したところ1.86eVの発光成分が得られ、その強度は線量と正の相関を示す。アルバイトに関しては産地・産状を異にする幾つかの試料に対してCLスペクトル測定を試みており、各試料とも得られた線量応答曲線に差はないことから、試料応答性がほとんどないと示唆される。一方、Na含有量が90%以下になると応答曲線は変化し、増加率がNaの含有量に応じて減少する。従って、CLを用いた線量計測には火山岩に多く存在するNa端成分のアルバイトを適用するのが望ましい。天然に産するアルバイトにも同様の発光成分が検出されていることから、得られた線量応答曲線を基に発光強度から線量計測が可能となる。また、隣接する希元素鉱物の年間線量率を放射化分析により求めることで年代測定も可能となる。CLは高分解能・非破壊分析を実現することができるため、今までにない新たな地球科学への応用が期待される。例えば希元素鉱物が接してからの年代を決定できるので、広い範囲の堆積年代を求めることが可能である。また、放射性物質に接してからの線量をモニターできるため、原発事故等で漏えいした放射性元素の評価ならびに拡散分布を解析することが可能であるなどその応用範囲は広い。
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