Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Research Abstract |
これからの情報増大時代を考慮し,多種多様化する情報ネットワークにおいて,ネットワークを構成する各ノードが自律的に異常な振る舞いをするノードを正確に定義,検出することで異常ノードを回避したネットワークを自律的に再構築する自己組織化技術が必要とされている.そこで,本研究では多様なネットワーク上に存在する異常ノードを各ノードがネットワーク構築時から自律的に定義,検出し,さらにネットワークトポロジを考慮して異常ノードを適切に対処する高信頼型ネットワーク構築のための自己組織化技術の構築を目的としている.本研究では,様々なネットワークの中で時間の経過により通信状況が変化する無線LANを用いたマルチホップ無線網(Multihop Wireless Network)に焦点を当てた.2011年度の研究実績として,ネットワークトポロジを考慮したネットワークの再構成手法の検討を行い,さらに高信頼型MWNにおける通信性能改善のためのフレーム送信制御手法の検討を行った.異常ノードに対する各ノードの対処法について考慮すべき点は多数存在し,単純に異常ノードを回避した迂回経路を利用するとその通信性能は大幅に減少する.そこで,本研究では,ネットワークを構成する各ノードが有する無線インターフェースに着目し,伝送レートやPerformance Anomaly問題のような無線LAN特有の制約条件を考慮し,ネットワーク全体の通信性能の低下を大幅に抑制するネットワーク再構成手法を提案した.この再構成手法の評価のため,提案手法を計算機シミュレーション上に実装し,その有効性を示した.一方で,高信頼型MWNの通信性能改善のために,周辺ノードの振る舞いの監視結果に基づき各ノードが自律分散的に通信の衝突を回避する手法を検討し,周辺ノードの通信状況を考慮した動的送信スケジューリング方式であるAutonomous Dynamic Transmission Scheme(ADTS)を提案した.そして,このアルゴリズム評価のために,計算機シミュレーション上にADTSを実装し,この手法の有効性を検証した.
|