「再始動」後のヨーロッパ統合―1980年代半ば以降の雇用政策を巡る展開を中心に
Project/Area Number |
10J10053
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Politics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小野田 拓也 東京大学, 社会科学研究所, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2010 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | EC / EU / ヨーロッパ統合 / 雇用政策 / 構造基金 / 規制国家 / 産業政策 / 地域政策 / ガヴァナンス / ESF / 社会政策 |
Research Abstract |
3年度目にあたる平成24年度は、前年度後半に浮上したECにおける経済介入と規制政治との関係にかかわる課題に力を入れた。本研究課題が追跡してきた雇用政策・産業政策・地域政策の境界画定は、同時に配分政策と規制政策のあいだの政策手段の組み合わせや比重をめぐる調整をもたらすことになった。70年代~80年代前半におけるこの政策領域間の調整をめぐる政治が、のちのECにおける「規制国家」化とも呼ばれる発展にいかなるインパクトを与えたか、本研究が発展させてきた視角を引き継いで、欧州委員会・加盟国政府・私的アクター間に形成された異なる政策手段の採用・変更を担う支持連合の管理に着目しつつ、二次文献の渉猟を進めた。その結果、(A)「規制国家」理論とは裏腹に、80年代後半~90年代前半時点での規制・財政手段の組み合わせ、そしてそれぞれの政策手段における決定・執行の構造は、対象となる産業セクター毎に相当のヴァリエーションをみせた。この産業セクター間の財政手段の有無をめぐるヴァリエーションは、部分的には70年代における財政手段を通じた改革の挫折に由来しており、政策領域の構造は機能的要請のみに還元されないとする本研究のこれまでの成果を裏付けるものである。(B)しかし同時に、転換のタイミングを説明するためには、委員会主導の産業政策を支持する加盟国政府の国内統治戦略をも考慮に入れなければならないことも判明した。とりわけ、委員会の産業政策への主たる支持者であったフランスにおける70年代の競争政策をめぐる制度改革は、国内においては十分に貫徹されなかったものの、のちの超国家レヴェルの競争政策の改革においては政策・制度上のインフラを提供することになり、加盟国・超国家レヴェル間における相互作用への着目を改めて浮き彫りにしたといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は政策領域の構造やその相互作用、政策手段の採用といった先行研究において看過されてきた視角から、綿密な実証を通じて歴史的に重要な政策変化を分析することを通じ、ECの政体の構造に新たな光を当てることができた。これらの点において、当初掲げた研究の月的をおおむね達成できたと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は、研究代表者の特別研究員中途辞退に伴い平成24年度9月末日をもって早期終了した。このため、最終年度の成果公表は他日を期す予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)