Project/Area Number |
10J56152
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Hematology
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
籠谷 勇紀 東京大学, 医学部附属病院, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2010 – 2012
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | NF-κB / 急性骨髄性白血病 / 白血病幹細胞 / TNF-α / プロテアソーム / proteasome / MLL-ENL |
Research Abstract |
本研究は急性骨髄性白血病(AML)発症とNF-κB経路活性化との関連を明らかにし、特に白血病幹細胞(LSC)における同経路の活性を調べ、その活性化機序、NF-κB経路活性阻害がAML発症抑制・治療に与える効果を解析することである。昨年度までに3種類の白血病マウスモデル(MLL-EM,MOZ-TIF2、BCR-ABL+Nup98-HoxA9導入白血病)のLSCでNF-κBの核内移行の亢進を確認し、またNF-κBの抑制がin vivoにおいて白血病進行を著しく抑制すること、TNF-αのautocrine作用が恒常的活性維持に重要であることを示した。今年度は白血病細胞におけるTNF-αの発現をshRNAの導入により抑制し、in vivoにおいて白血病の進行が抑制されることを確認した。またLSC,non-LSCにおいてNF-κBの活性が異なる機序として、プロテアソームの活性に注目し、LSCにおけるプロテアソームの高い活性が、IκBαの分解亢進、それに伴うNF-κBの核内移行の亢進につながることを明らかにした。これに加え、proteasome inhibitorの白血病発症マウスへの投与がLSC分画を特異的に減らすことを示し、同機構の治療標的としての重要性を示した。また逆に、IκBαに対するshRNAを導入し、NF-κBの活性を強制的に亢進させた場合、白血病細胞中のLSC fractionの割合が増加することを確認し、LSCの増殖における同経路の重要性を多角的に証明した。最後にAML患者検体を用いて、LSCに富むCD34+CD38-分画におけるNF-κBの活性、TNF分泌能を調べ、コントロールと比較しほとんどの症例で両者とも亢進していることを確認した。患者検体での同様のデータを得られたことは、実際の臨床応用を目指す上で非常に意義が大きいと考えられる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
NF-kBの活性化機序として、正常造血細胞との比較以外に、LSC,non-LSCの比較を通して、新たにLSCでのプロテアソーム活性の重要性を明らかにした。また患者検体でマウスモデルに近いデータを得られたことで、臨床応用への可能性が大いに高まった。
|