ホウ素-ケイ素結合活性化を鍵とする触媒的炭素-炭素結合形成反応の開発
Project/Area Number |
11120225
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
杉野目 道紀 京都大学, 工学研究科, 助手 (60252483)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | シリルボラン / 遷移金属触媒 / パラジウム / ニッケル / 付加反応 / シリルホウ素化 / ジエン / アレン |
Research Abstract |
10族遷移金属錯体触媒により,1,3-ジエン及び1,2-ジエン等の有機不飽和化合物への(ジメチルフェニルシリル)ピナコールボランの付加反応が収率良く進行することを見出した。シリルボランと非環式1,3-ジエンの反応にはニッケルアセチルアセトナート錯体とジイソブチルアルミニウムヒドリドから調製した触媒が最も高い触媒活性を示し,1,4-付加生成物であるcis-1-シリル-4-ボリル-2-アルケン類が高選択的かつ高収率で得られた。また,環状ジエンのシリルホウ素化は前記触媒系にホスフィン配位子を添加した場合にのみ高収率で進行した。特に,シクロヘキシルジフェニルホスフィンを用いると高い立体選択性でcis体の生成物を与えた。シリルボランと1,2-ジエン(アレン類)の反応はパラジウム触媒の存在下収率良く進行し,ボリル基がアレンの中心sp炭素に結合したβ-ボリルアリルシラン型の生成物が位置選択的に得られた。末端アレンを用いた反応はシリルボランが内部二重結合に付加した生成物を選択的に与えることを見出した。これらの新しいシリルホウ素化反応は有機化学における重要な官能基であるシリル基とボリル基を有機分子に一挙に導入できる効率的な方法である。アレンのシリルホウ素化によって合成されるβ-ボリルアリルシランのホウ素部位をパラジウム触媒によるヨウ化アリールとの反応によって選択的にアリール基へと変換し,β-アリールアリルシラン類を合成した。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)