水素選択性金属透過膜を用いた水素センシングデバイス
Project/Area Number |
11135214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
山口 周 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (10182437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武津 典彦 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (80029355)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 化学センサー / プロチウム / 水素 / 濃淡電池 / 限界電流 / 溶融塩電解質 / 部分平衡 / パラジウム |
Research Abstract |
本研究では,金属中のプロチウムが他の成分に比較して高い拡散係数を有していることを利用し,高圧熱水中などの過酷な環境下で作動する水素センサーの開発を目的としている.センサーは約170℃以上で溶融塩電解質として作動する共晶組成のKOH-NaOH混合溶融塩を用い,Pdの薄膜を試料側電極とする電池を構成した.参照極には一端閉管のPdチューブ内に一定の水素分圧を有するAr+H_2混合ガスを流した可逆ガス電極を,測定極にはPd板を電極とする水素濃淡電池を構成し,水素濃淡電池型センサーならびに限界電流型センサーとしての基本的な作動特性について検討した. 濃淡電池型センサーは200〜500℃の温度範囲で理論起電力を表すNernstの式に従うことが明らかになり,基本的には原理どおりに作動していることが確認された.ただし標準極側水素分圧を高く保つと,電解質に浸漬されていないPd電極チューブを介して水素の透過が生じ,理論起電力より負に偏倚することが明らかになった.より実用性の高いセンサーとするために固体標準極の利用を検討し,固体標準極としてPd/PdOを用い,一定水蒸気圧を有する雰囲気下におけるPdO+H_2=Pd+H_2Oの平衡を利用して標準極の水素分圧を一定に保つ参照極を用いたセンサ特性の測定を行った. 限界電流型センサーについては,試料極側のPd板厚を1mmとしたセルにおいて水素を試料極側から取り去る方向に直流分極すると,広範囲の印加電圧にわたって限界電流が観察された.限界電流は試料極側の水素分圧の1/2乗に比例し,文献値の透過率から計算した理論限界電流とも良く一致した.ただし,電解電流にはステンレス筺体からのCrの腐食電流が含まれている可能性が明らかになったため,筐体内部にAuのスリーブを用いることにより,その影響を排除して精度の高い測定が可能であることがわかった.
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)