Project/Area Number |
11145242
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
川口 泰雄 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (40169694)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 大脳皮質 / 線条体 / 介在細胞 / GABA / アセチルコリン |
Research Abstract |
大脳皮質や線条体におけるGABA作動回路に対するアセチルコリン投射系の機能的意味を探るために、それらのGABA作動性介在細胞のサブタイプを明らかにすることと、それらに対するアセチルコリンの作用を解析した。皮質のGABA細胞が複数の種類あることはすでに明らかにしているので、線条体でも多様であるかどうか調べた。二種類の介在細胞、パルブアルブミン陽性であるFS細胞とソマトスタチン陽性であるLTS細胞を、通電に対する発火様式で同定して、細胞内染色して、電子顕微鏡観察用に包理した。それから超薄切片を作成し、GABAに対する包理後免疫組織化学を金粒子で行い、FS細胞とLTS細胞の終末をみたところ、どちらもGABA陽性であった。二重蛍光免疫組織化学で染色し、共焦点レーザー顕微鏡で調べると、パルブアルブミン陽性の軸索終末とでソマトスチタン陽性のそれは、どちらもGABA陽性であった。さらに、GABAの包理後免疫組織化学で金粒子の密度を定量的に調べると、パルブアルブミン陽性終末とでソマトスタチン陽性終末のどちらも、GABA陰性の終末より有意に密度が高かった。次に、複数であるGABA介在ニューロンへのアセチルコリンの影響を、大脳皮質で調べた。ソマトチスタン細胞などのペプチドを発現する細胞がアセチルコリンのアナログであるカルバコールで興奮するのに対して、パルブアルブミン陽性のFS細胞は脱分極しなかった。カルバコールを持続的に脳切片標本にかけると、皮質細胞の抑制性シナプス電流の頻度と振幅が増大し、これはテトロドキシンで抑えられた。抑制性シナプス電流は、持続的に増えるのと、0.1から0.3ヘルツで増大するものの二種類のパターンがあることがわかった。アセチルコリン投射系は、GABA介在ニューロンのサブタイプごとに違う作用をおよぼし、局所回路の興奮性や周期的活動を調節していると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
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