Islet-3の下流で中脳・小脳形成を制御する因子の機能解析
Project/Area Number |
11152239
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
三枝 理博 理化学研究所, 発生遺伝子制御研究チーム, 研究員 (20296552)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 仁 理化学研究所, 発生遺伝子制御研究チーム, チームリーダー (40183769)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | ten-m3 / ten-m4 / transpondin / LIM / homeodomain / Islet-3 / セブラフィッシュ |
Research Abstract |
LIM/homeodomain型転写因子の一つ、Islet-3のドミナントネガティブ変異体(DN)をゼブラフィッシュ胚において過剰発現すると、中脳後脳境界部(小脳原基)の形成が阻害される。そこで我々は、Islet-3 DN過剰発現により発現が減少する遺伝子を探索し、中脳後脳境界部形成に重要な分子を網羅的に同定することを試みた。 現在、中脳後脳境界部などに発現するクローンが少なくとも8つ得られている。クローン#106は、ショウジョウバエのペア・ルール遺伝子ten-m/odd Oz(odz)相同遺伝子で、2590アミノ酸からなり八つのEGFモチーフを持つ膜蛋白質をコードしていた(ten-m3)。もう一つゼブラフィッシュten-m相同遺伝子が得られたが(ten-m4)、ten-m3、ten-m4はゼブラフィッシュ胚の中枢神経系の様々な場所で、相補的な発現パターンを示した。 クローン#533は317アミノ酸からなる蛋白質をコードする新規遺伝子で、N末半分にfurin-like cystein-rich region、C末の近くにthrombospondin type I repeat(TSR)と核移行シグナル(NLS)を持つ。中脳後脳境界部背側部、終脳背側部、終脳間脳境界部等に発現し、Islet-3 DN過剰発現胚では中脳後脳境界部での発現が誘導されない。また、533蛋白質は細胞膜近傍と細胞核に局在すること、転写を調節し終脳の分化を制御することが示唆された。thrombospondin repeatを持ち、細胞膜近傍と核との間で局在が制御され(translocation)、転写(transcription)に関わっていることから、この蛋白質をtranspondinと命名した。さらに、マウス相同遺伝子のクローニング、ヒトESTデータベースの検索により、transpondinは少なくとも脊椎動物で広く保存されている新しい遺伝子ファミリーを形成していることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)