Project/Area Number |
11157227
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
久永 眞市 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (20181092)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ニューロフィラメント / カルパイン / 神経細胞 / 軸策再生 / リン酸化 / 蛋白分解 |
Research Abstract |
成熟した神経軸索内における最も主要な細胞骨格はニューロフィラメント(NF)である。大脳皮質神経細胞の培養をした時、生存してくれる神経細胞のNF蛋白量は著しく減少し、伸長する神経突起内の主要細胞骨格は微小管になる。軸索再生時には、NFを主とする成熟軸策は微小管を主とする再生型へ変換されると考えられる。この時、NF蛋白の発現が低下に加え、分解も誘導されるのではないかと考え、NFの分解過程をin vitroで解析した。ウシ脊髄抽出液にCa^<2+>を加えるとNF蛋白、特にNF-MとNF-Lが速やかに、しかも選択的に分解された。この分解はカルパイン阻害剤により抑制されたことから、カルパインによるものと考えられた。C末尾部の脱リン酸化はNF-Hの分解速度を抑えた。この結果はこれまでの報告と一致していた。NFの重合を制御するN末頭部のリン酸化は分解パターンに影響を与えなかった。そこで、NFの繊維構造と分解の関連について検討を加えた。NF-Mの選択的分解は、脊髄から単離したままのNFでも、再構成させたNFでも、精製したNFサブユニット単独またはNF-MとNF-Lのみ、NF-MとNF-Hのように二つを組み合わせたものでも、同様な分解パターンが観察された。この時、NF-Lを含まない組み合わせでは繊維を形成しないことから、分解は繊維構造ではなく、それぞれのアミノ酸配列に依存することが示唆された。分解過程のNFを分離して電子顕微鏡観察をしたところ、NF-Mが分解されたのみで繊維の断片化が起こっていた。
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