実験的キネティクス解析および第一原理分子動力学法による触媒反応過程の解明
Project/Area Number |
11166211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
中村 潤児 筑波大学, 物質工学系, 助教授 (40227905)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森川 良忠 産業技術融合領域研究所, アトムテクノロジー, 主任研究官
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 触媒化学 / 金属表面 / 表面科学 / 第一原理分子動力学法 / メタノール合成 / フォーメート / 銅酸化亜鉛触媒 / 赤外分光法 |
Research Abstract |
次式で表されるCu表面でのフォーメートの生成と分解はメタノール合成反応の素過程である。この反応について表面科学実験による研究を行った。 CO_2+1/2H_2→HCOO_a 主要な研究成果は、i)フォーメートの生成がstructure insensitiveであるにもかかわらず、分解はstructure sensitiveである。ii)フォーメートはギ酸の吸着によっても作れるが、そのフォーメートのCu(111)での分解速度は、CO_2の水素化で合成したフォーメートの分解速度より著しく大きい。iii)CO_2から合成したフォーメートのCu(111)での配列構造は、ギ酸からのフォーメートのものとは異なる。iv)CO_2からフォーメートが生成する機構はEley-Rideal機構である。 さらにZn/Cu(111)モデル触媒におけるZnの役割を理論計算によって調べた。 実験で予想されたZnがCuの第一表面層に埋まっているモデルで構造最適化および振動モードの計算を行った結果、IRAS実験で得られているOCO非対称伸縮モードの強度は弱く実験値よりも小さかった。次に、フォーメートがCuの表面に乗ったZn原子に結合すると仮定して計算したところ、OCO非対称伸縮モードの強度が大きくなり実験結果と良く一致した。また、OlsおよびClsのコアレベルシフトについても実験結果を良く再現する。さらに、Znが抜き出されたモデルではフォーメートの吸着エネルギーおよびフォーメートからジオキシメチレンヘの水素化の活性化障壁が大きく減じられ実験結果を良く説明した。このように理論計算から新たな活性点モデルが予想された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)