神経原性高血圧を含む神経圧迫症候群の病態生理の解明
Project/Area Number |
11770783
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cerebral neurosurgery
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
内山 卓也 近畿大学, 医学部, 講師 (50278686)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 神経圧迫症候群 / 顔面痙攣 / 神経原性高血圧症 / 誘発筋電図 / 血管内手術 |
Research Abstract |
神経圧迫症候群の発生機序は血管圧迫部の神経におけるaxo-axonal transmission即ちephapsisとそれに伴って生じた同部での過剰興奮に求める考え方(Howe:Arch Neurol Psychiatr,1937)と圧迫部よりの慢性的な求心性刺激を受けた神経核の機能的異常とするもの(Mφller:J Neurosurg,1984)があるが見解の一致を見ていない. 今回の我々の研究では、人体例において患側の椎骨動脈の一時的遮断だけで顔面神経痙攀の消退と(臨床上の消退)、顔面神経誘発筋電図上の異常波形(lateral spread response)の消失を確認しえた(生理機能検査上の消退)。このことは血管による神経の機械的な圧迫だけではなく拍動が神経圧迫症候群の発症に極めて重要であることを意味する。(論文準備中) さらにこの検査に用いた血管内外科手技のみで長期にわたって顔面神経痙攀の消失例がある。これは新たな治療法の可能性を示すものである。 高血圧自然発症ラットによる実験結果は、血管鋳型モデルの延髄レベル標本での解析では、左右椎骨動脈形態上の有意差は認められず、わずかに左側でやや蛇行の傾向が認められるのみであった。細動脈、毛細血管の密度にも有意差は認めていない。 一方椎骨動脈結紮モデルでは左側結紮群において死亡率を含めた予後に有意差が認められた。さらにこれらは週令の高い群で見られ、低い群(幼若時に結紮を行ったもの)では血圧上昇が抑制された。(論文準備中) 臨床例は今だ限られるが、拡張期血圧の高いessential hypertensionの例に椎骨動脈閉塞による降圧がわずかに認められた。しかし急速な降圧は得られないため有意差は認められない。長期間に渡る検討ができない検査のため、限界がある。機械的な刺激を減ずるほどの血管内手技は現在のところ危険性が高いため行えない。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)