エネルギー代謝系の応答動態からみた中高年者のトレーナビリティの評価
Project/Area Number |
11780033
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
体育学
|
Research Institution | Prefectural University of Kumamoto |
Principal Investigator |
福岡 義之 熊本県立大学, 環境共生学部, 助教授 (20265028)
|
Project Period (FY) |
1999 – 2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | 酸素摂取量 / トレーニング / 中高年者 / 加齢 / ハーフ・タイム / 運動トレーニング |
Research Abstract |
本研究では、50歳代の中年11名を対象に、運動トレーニング(スタンダード・トレーニング)を90日間実施し、そのトレーニング効果についてエネルギー代謝系の応答動態(kinetics)から検討した。以下が本研究で得られた新たな所見である。 1.スタンダード・トレーニングによって最大下運動での酸素摂取量(VO_2)kineticsの改善は、トレーニング初期(7日目)に出現し、トレーニング30日以降ほとんど変化しなかった。VO_2kineticsは若年者のそれとほぼ一致し、50歳代の中年者のエネルギー代謝能力はトレーニングによって若年者のレベルまで回復することが明らかとなった。 2.スタンダード・トレーニングに伴うVO_2の応答速度の変化は、最大運動時の最大酸素摂取量(VO_2peak)のそれよりも先行して出現した。しかし、最大運動でもトレーニング後期にはトレーニング前よりも有意な改善が、運動強度、換気量、酸素摂取量、および乳酸の最大値でみられた。 3.心拍応答(HR kinetics)はトレーニングに伴って短縮し、中心循環機能の改善はみられ、トレーニング初期にはHR kineticsがVO_2kineticsに反映されたと考えら得る。しかし、トレーニング終了時のT90においてHR kineticsは若年者のレベルまで回復するには至らなかった。 以上のことから、中高年者の運動トレーニングによってトレーニング初期にエネルギー代謝能はすでに変化がみられ、この変化は最大運動時の最高値あるいは最大下運動での定常値よりもむしろエネルギー代謝系等の非定常状態の動特性によって鮮明に定量化できた。動的な生理学的な応答は非常に感度のよい指標であることが明らかとなった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)