インテグリン裏打ちタンパク質パキシリンの細胞内輸送過程
Project/Area Number |
11780522
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | Osaka Bioscience Institute |
Principal Investigator |
真崎 雄一 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第1研究部, 研究員 (60311304)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | パキシリン / ARFGAP / ゴルジ体 / アクチン / 細胞運動 / ARF GAP |
Research Abstract |
細胞の運動性や運動の方向性の制御は、細胞骨格構築の制御とインテグリン裏打ちタンパク質群の集積の制御との両者によって行われていると捉えることができる。本研究ではインテグリン裏打ちタンパク質群の一つであるパキシリンならびにその結合タンパク質に注目し、細胞の運動性及び細胞運動の方向性決定の基本機構を解明することを目指している。この目的を果たすため、本研究期間において、ARF1GAPの機能ドメインをもつパキシリン結合タンパク質(PAG1と命名)の局在部位の決定および機能解析を行った。 1.PAG1の局在部位の決定 申請者らは、PAG1がすでに蛍光抗体法を用いてゴルジ体にオーバーラップするように核周辺部に局在することを見出していたが、さらに電子顕微鏡を用いた抗体法においても同様の結果を得た。また、生化学的にも検討するために細胞を可溶化画分と膜画分に分けその局在を検討した結果、このタンパク質は、パキシリンとほぼ同様の割合(約20%)で膜画分に存在することがわかった。 2.PAG1の機能解析 PAG1の細胞内での役割を検討するために、繊維芽細胞にこのタンパク質あるいは、ARFに対してGAP活性を著しく低下させた変異体を強発現させ、細胞に与える影響を調べた。PAG1を強発現させた細胞では、バキシリンの細胞周縁部を除く細胞基質間接着点への集積の減少とアクチンストレスファイバーの減少がみられた。一方、GAP活性を著しく低下させた変異体では、そのような効果はみられなかった。さらに、この結果をテトラサイクリンによる発現調節系(Tet off system)を用いて検討した結果同様の結果が得られた。また、この系を用いて、細胞の接着性および運動性の変化を検討した結果、PAG1は、細胞の接着性にはほとんど影響を与えないものの、細胞の運動性に対して若干の促進活性を示した。 以上の結果をまとめ、Mol.Biol.Cell誌に発表した。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)