Project/Area Number |
11F01314
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Sociology
|
Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
伊藤 るり 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZULUETA Johanna 一橋大学, 大学院社会学研究科, 外国人特別研究員
ZULUETA Johanna 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 外国人特別研究員
ZULUETA JohannaOrgiles 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2011 – 2013
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
|
Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2013: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
|
Keywords | 沖縄 / 占領 / 移動 / フィリピン・ウチナーンチュ / 帰還移民 / 故郷 / 米軍基地 / 沖縄女性 |
Research Abstract |
本研究は、米軍駐留という「占領空間」とのかかわりで、沖縄-フィリピン間移動を「フィリピン・ウチナーンチュ」に注目しながら解明することにある。さらに、本研究は沖縄-フィリピン間の人の移動を探求することを通じて、現代の移動・移民研究(国際社会学)に貢献するものである。本研究の対象は、フィリピン人と結婚した沖縄人女性帰還者(一世と呼ぶ)と彼女らの子(二世と呼ぶ)である。 2013年度には、2012年度の課題に基づき、新たな観点から本研究課題について分析を行った。「占領の空間」における移動・移民を、ライフ・コース・マイグレーションの観点から取り上げ、本研究にあらたな位相を加えることができた。具体的には、沖縄人女性の帰還者に関するライフ・コースと彼女らの移動との関係性を考察するため、現地で補充調査・参与観察等を行った。インタビューに基づいたデータ、集めた文献などに基づいて、彼女らの個々の人生における移動を社会、政治・経済、文化的構造との関連で分析することができた。この結果、沖縄戦、占領期、結婚と出産、フィリピンへの移動、沖縄への帰還、そして晩年と死、それぞれの出来事はどのようにこれらの女性の移動に影響を与えるのかを明らかにできたと考える。ライフ・コースにおいて、これらの女性の移動と「故郷」に関する意識は、言うまでもなく、自分の人生(ライフ)の出来事によって形成され、また再形成される。その一方で、晩年と死に関する決断には家族(特に彼女らの子供たち)の影響を受け、この段階では家族の役割は重要である。また、帰還者として、この一世たちは、自らの居場所を作り、沖縄(あるいは地元)への再統合を挑戦していた。ライフ・コースの観点から考察すると、彼女らの戦争と占領期の経験・移動・帰還などは、このような「居場所を作る」という行為として理解することができる。
|
Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
|