Project/Area Number |
11F01336
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
吉村 敏章 富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SHEIKH Md. Chanmiya 富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 外国人特別研究員
SHEIKH Md.Chanmiya 富山大学, 大学院・理工学研究部(工学), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 硫黄窒素三重結合 / λ^6-スルファンニトリル / アルキル化剤 / フッ素化 / キノンイミン / フルオロイミノスルフォニウム塩 / [2,3]シグマトロピー転位 / フッ化アルキル |
Research Abstract |
当研究室で見出した硫黄窒素三重結合化合物フルオロ-λ^6-スルファンニトリル(I)はこの結合が硫黄周りの他の結合を活性化することを見いだしたので、アミノ-λ^6-スルファンニトリルについて同様に検討し、合成、構造、熱分解の観点から同様な活性化現象を見いだした。このことは類似の化合物及びその誘導体全てにその反応性の予測が可能となり、有機合成その他に応用が可能となる。その誘導体として本プロジェクトで見いだしたN-アルキルフルオロイミノスルフォニウム塩(II)を用いてアルコールを活性化してフッ化物が簡便に合成できることを見いだした。その一方アルコールの構造によってはアルコキシ中間体で止まるものもあった。またジオールを用いると簡単に3員環や5員環の環状エーテルが合成でき、また窒素を保護したアミノアルコールからアジリジンが得られた。これらの反応の立体化学を検討した結果、立体反転で反応が進むことが分かった。フェノールを用いると(I)との反応ではタールしか得られないで、どのような反応が起こったか不明であったが、(II)との反応ではフェノキシイミノスルフォニウム塩が得られ、これが熱的にゆっくり熱分解し、タールになることから(I)との反応が予想できた。また2,4, 6-トリメチルフェノールと(II)との反応ではフェノキシ体がさらに転位した生成物が得られたことよりタールはキノンイミンを経て生成したものと推察できるようになった。ただ本当にフェノキシ体から[2,3]-シグマトロピー転位が起こったのかどうかはこの数年間不明であったが、今回初めてフェノキシ中間体を確認した上で転位が起こっている証拠が得られた。この転位反応はエノール類との反応にも適用でき、珍しいアミノスルフォニウム塩を合成するのに利用できることと、またエノール類のβ位の炭素をアミノ化するのにも利用できることとなった。この中間体のフェノキシイミノスルフォニウム塩のアルカリ加水分解反応の機構を速度論的に検討した結果、スルフランイミド中間体を通っているらしい結果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
定年退職に当たり研究室の片付けに多大の時間を費やさざるを得なかった。そのために不斉合成の実験を行うことと、論文に仕上げることができなかった。しかし他の実験の大部分は終わっており、今後他の人の協力を得て論文に仕上げたいと思います。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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