Project/Area Number |
11J00229
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | Tohoku University (2012) Kyoto University (2011) |
Principal Investigator |
楠岡 誠一郎 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2012: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 確率解析 / 確率微分方程式 / マリアヴァン解析 / ランダム環境 / シュタインの方法 / スペクトル解析 / マルコフ半群 / ランキング過程 / ランキングプロセス |
Research Abstract |
今年度はランダム環境の下での拡散過程の挙動に関係する2つの研究を行い、それぞれ論文にまとめ投稿し、論文誌への掲載が決まった。以下でそれぞれの研究について説明する。 1つ目は、マルコフ半群をLp空間上の作用素と見たときの収束の速さについての研究を行った。この研究ではある測度に対するL2空間上のマルコフ半群を考え、この半群がエルゴート的であると仮定する。このとき、このマルコフ半群は任意のpに対してLp空間上のマルコフ半群に拡張もしくは制限することができ、これらの空間に関して整合性を持つ。マルコフ半群がエルゴート的であると仮定しているのでこの半群は定常分布に収束するが、この収束の速さは空間のノルムに依存するため、一般に収束の速さはpに依存する。そこでこの研究では収束の速さがどのようにpに依存するかを考察し、収束の速さがpに依存せずに一定の値となるための十分条件を求め、逆に収束の速さがpに依存するような例を求めることに成功した。また、超縮小性や超有界性と収束の速さ、そしてそのマルコフ半群と生成作用素のスペクトルとの関係を得た。 2つ目は、ジャンプのみからなるようなレヴィ過程によってノイズを入れた確率微分方程式を考え、その確率微分方程式の解に対する、ノイズによる拡散の効果について研究を行った。特に我々が注目した拡散の効果は強フェラー性である。本研究で得られた結果は、ノイズがブラウン運動の従属操作によって表されるような形のレヴィ過程である場合、確率微分方程式の解が作る半群の強フェラー性が得られるというものである。ノイズに当たるレヴィ過程がブラウン運動の従属操作によって表されるという仮定から、ノイズ部分が生成する半群の良い性質が得られ、更に時間に関する短時間挙動などが詳しくわかるので、それを用いて摂動論を用いて元の確率微分方程式の解が作る半群の強フェラー性を得るというものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(19 results)