Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
3年目の2013年度は、当初4月から5月にかけて予定していたインド・アッサム州における現地調査が、特別研究員の辞退に伴い困難になったため、まずは前年度までに得られた成果をまとめて論文として発表した。論文では、アッサム州のブラマプトラ川渓谷では民族毎に異なる生態環境に応じたゆるやかな棲み分けが見られ、生業活動の差異を利用した民族間の交流が見られることを報告した。同内容は国際地理学連合京都地域会議の場でも報告した。調査地であるアッサム州東部のロキンプル県では、かつては洪水が発生した後によその民族の村落へ農業労働に赴き賃金と飯米を確保したという慣行も判明し、地域防災力を考える上で貴重な知見となった。8月には約1週間インド・アッサム州で現地調査を行った。今回は州中部のナガオン県を対象として、ブラマプトラ川沿岸の氾濫原地帯に居住するムスリム系住民の村落を複数訪問した。聞き取り調査の結果、ムスリム系住民の村落では雨季のジュート栽培と養殖漁業、乾季の稲作と野菜栽培というローカルな生態環境に根ざした生業活動が行われていることが明らかになった。本地域でもムスリム系住民と他の住民とでは生態環境に応じて居住村落の立地が分かれており、民族によって生態環境に適応するために有している技術が異なっている事実が裏付けられた。今後さらに各民族が有する在来技術の調査を進め、民族毎にまとめて比較することで、防災にも応用できるデータベースを作成することが可能であると考える。
(抄録なし)
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東南アジア研究
Volume: 51(2)(印刷中) Pages: 407-407
Journal of Agroforestry and Environment
Volume: 6(2) Pages: 17-20
Geo Views
Volume: 1 Pages: 30-34
Volume: 5 Pages: 31-36
Volume: 5 Pages: 41-46
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