複数開口を有するRC造耐震壁のせん断強度評価に関する研究
Project/Area Number |
11J00742
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Building structures/materials
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
櫻井 真人 大阪大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | RC造耐震壁 / FEM解析 / パラメトリック解析 / 曲げ降伏型 / 静的載荷実験 / せん断強度 |
Research Abstract |
本研究課題では,開口を有するRC造耐震壁の定量的評価手法の構築を念頭において,ストラット・タイモデルに基づいたせん断強度算定法の開発研究に取り組んできた。前年度までの研究成果として,当初目標としていた有開口耐震壁のせん断強度評価式の提案と提案式および既存の曲げ終局強度算定式を活用することにより耐震壁の破壊モードを推定可能であることを示した。本年度は,曲げ降伏型となる有開口耐震壁の基本的な構造性能を把握することを目的としたFEMによるパラメトリック解析を実施することを念頭において,大変形領域の挙動再現が可能となるようなモデル化手法を提案し,妥当性の検証を行った。その結果,当該モデル手法は曲げ降伏型有開口RC造耐震壁の復元力特性,破壊性状および脚部のひずみ性状など実験時の挙動を精度よく再現することができることを確認し,せん断破壊型耐震壁についても同様に実験結果を再現可能であることを確認した。また,昨年度実験の結果において,曲げ降伏型有開口耐震壁として設計したにも関わらず変形性能の向上が認められなかった試験体を対象にパラメトリック解析を実施した。その結果,開口が側柱脚部に隣接した耐震壁では他方の開口位置および個数の違いが圧縮ストラットに影響を及ぼし,開口が隣接する側柱脚部に圧縮応力が集中し当該部位がせん断破壊に至る場合があることを示した。 以上のように,本年度で得られた研究成果は曲げ降伏型の有開口耐震壁における基本的構造性能を把握する上で必要な解析方法の確立や,昨年度実験結果に対して解析的アプローチにより検証を行ったものであり,今後実施予定の曲げ降伏型有開口耐震壁に対する開口位置および個数を変数としたパラメトリック解析に寄与しうる重要な成果を示した。
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Report
(2 results)
Research Products
(21 results)