Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
当該年度に実施した研究の成果として以下の点を挙げる. 1.衛星搭載用VHF波帯広帯域ディジタル干渉計の研究・開発 2009年に既に運用を行った,衛星搭載用VHF波帯広帯域ディジタル干渉計を実現する基礎実証衛星「まいど1号」による観測結果を用いて、電離層内を広帯域電磁波が伝搬する際に生じる群遅延特性を用いた新たな到来方向推定手法の提案を行い、その結果を地上雷観測網性能評価等(World Wide Lightning Location Network)の観測データをもちいて評価した結果を論文としてまとめて投稿、採録された(IEICE TRANSACTIONS)。また,その結果に関して,発表を行った(平成24年基礎・材料・共通部門大会・電気学会). 2.電磁波到来方向の補正演算アルゴリズム 宇宙空間からVHF波帯電磁波放射源の到来方向を求めるために,電離層内の屈折を考慮した補正演算が必要である。具体的には,各高度に国際標準電離層モデルを用いた電子密度,衝突周波数,地球磁場を考慮した電離層モデルを作成し,高精度かつ計算コストが低い到来方向の補正演算アルゴリズムの開発を行う.このうち該当年度は,本モデルを用いた電離圏が到来方向推定に及ぼす影響を評価した.その結果,VHF帯を用いた雷放電電磁波到来方向推定手法は夜間の電離圏ではその影響はほぼ無視できることを明らかにし,昼間の電離圏は,電離層内の伝搬距離によって数十kmの補正が必要であることを示した。この結果を論文としてまとめ,電気学会A部門に投稿し、採録された(菊池等,"人工衛星によるVHF帯電磁波を用いた雷放電位置推定に対する電離圏の影響評価",電気学会誌,2013年4月掲載予定) 3.JEM-GLIMS MISSION(2012)による観測データの解析 また,JEM-GLIMS MISSIONにおいて,2012年11月から宇宙ステーションからの雷放電の定常観測を行っている.初期観測データから,各機器の正常動作が確認され,観測データの評価を行っている.初期観測結果について各学会にて発表を行った(第87回・第88回日本大気電気学会,AGU).
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