グラフェンナノフレークの開殻性と非線形光学特性についての理論研究
Project/Area Number |
11J01632
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
米田 京平 大阪大学, 基礎工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | グラフェンナノフレーク / 開殻 / ラジカル / 非線形光学 / 第二超分極率 |
Research Abstract |
近年、単層グラファイトであるグラフェンが将来のエレクトロニクス、スピントロニクス、フォトニクスにおける基礎物質として期待され、化学物理を問わず数多くの研究が進められている。特に有限サイズのグラフェンナノフレーク(GNF)が見せる開殻性は、その特異な物性の起源として大きな注目を集めている。一方、近年我々は新規な高効率非線形光学(NLO)物質として開殻分子系に着目し、特に中間的な開殻性を有する分子系が、閉殻系に基づく従来の物質に比べて非常に大きな三次MO物性を示すことを理論的に予測し、また実験的にも証明した。そこで我々は新規開殻NLO分子系としてGNFに着目し研究を進めてきた。 これまでの研究では、主に単分子における構造荊性相関について着目したものがほとんどだったが、近年、開殻分子系がラジカルサイトを介して共有結合的な強い分子間相互作用示すことが理論・実験の両面から示されている。これは単体では有限系である開殻分子が、クラスターや固体結晶中では大規模なマルチラジカル構造を有する可能性を示唆している。そこで本年度は最も単純な一次元開殻分子集合体のモデルとして、三角形GNFモノラジカル分子を用いて、そのπ-π積層構造を持つ一次元分子集合体をモデルとし、分子間相互作用に基づく開殻性およびNLO物性の制御可能性について検討した。その結果、系の開殼性は分子間距離に依存して幅広い変化を示し、また、中間的な開殻性を示す領域ではNLO物性が顕著に増大するという、従来の開殻NLO分子系と同様の特徴が見られた。本研究結果から、開殻GNF系における分子間相互作用に基づく新たな開殻性の制御指針および、開殻GNF分子集合体に基づく新たな高効率NLO材料の設計指針の基礎が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(3 results)
Research Products
(24 results)